第15章 き・・・季節が真逆だ・・・夏祭り
『うっわ〜!!めっちゃ明るい!めっちゃ綺麗!つーかすっげーいい匂い!!』
ソースの焦げた匂いや、甘い綿菓子の匂い、その他にも焼き鳥、焼きトウモロコシ、じゃがバター、クレープ等々・・・
はしゃぎまくる私に隣で歩いていた総悟は小声で呆れたように呟いた。
沖「テンションの違い過ぎる二人なことで」
二人というのは見た通りテンションMaxの私と・・・
近「なんてハレンチな浴衣着てんだイチャイチャしてねーで帰れェェ!!」
と浴衣デートをお妙さんにフラれた腹いせに、辺りにいるカップルに当たり散らしている。
まあ、これで青少年の非行防止にはつながるだろう。
でも・・・
『これじゃあ、真選組の評判がさらに下がるじゃんか』
土「これ以上真選組の評判落とすワケにはいかねェ・・・。お前ら何とかしてこいよ」
総悟の隣に立っているトシがそう私たちに言う。
『私には無理だよ。ほら、一応リア充だし?』
土「・・・」
沖「今日は機嫌がいいですねィ。そんなに祭り、好きなんですか」
『うん、大好き!もうすっごい好き!』
だって食べ物美味しいし、にぎやかだし、食べ物美味しいし・・・
沖「・・・どうせ食べ物だけでしょ?分かってまさァ、瑠維の考えてることなんざ」
『ちが・・・・うくないけど・・・』
沖「俺と一緒に回りやすか?土方さんはほっといて」
『う〜ん・・・三人で回ろうよ。総悟は嫌かもしれないけど、私は三人がいい』
そう言うと、総悟の顔がニヤリとゆがんだのが分かった。
沖「切り離し作業に移っていいってことですよね?それって・・・」
『・・・え?』
その後近藤さんは「仮面ゴキブリーダーブラックRX」とか何とかいうお面をかぶり、片手に刀をもう片方に太鼓を抱えてふんどし姿という・・・すさまじい格好にさせられ、
私たち三人は、近藤さんを置いて祭りの巡回へと戻った。