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苦しみの中の幸せ Part3 [銀魂 土方落ち]

第14章 本当の事


晋「お前は一度死んだ」
『・・・は?』
晋「攘夷戦争の途中に・・・だ」

晋助はそこから話を始めた。

そこから次々に話されていく真実は、現実味を帯びていなかった。

いや、そう感じてしまったんだろう。

私がそのことを拒否している。

信じたくなかった。だって、それを信じたら自分が壊れてしまいそうで。


私は昔、一度殺された。それはまだ私たちが戦争に足を踏み入れてからすぐのことだった。

銀時やヅラ、坂本さんはその場に居合わせていなかった。

その場にいたのは晋助だけ。正確に言えば晋助以外は殺され、ほかに誰一人として生き延びていなかった。

その時私を殺したのは・・・・真太郎さん。

つまり私は二度彼に殺された。

それでも私が生きているのはまた、真太郎さんのおかげ。

彼は私を殺してそして生き返らせた。
マジックのよう。

でも、それはマジックでもなんでもない。

私に骨髄を移植したのだ。その時、私は虫の息。

つまり彼は私に自分の骨髄を提供し、そして生き返らせた。

彼もまた、私と同じ傷が回復・・・いや、再生する能力を持っていたんだ。

彼は生まれた時はまだ人間だった。

どうしてこんな体になったのか。

それは彼を実験体とした人体実験のせい。

彼には両親と妹がいた。でも、ある日それはもろく崩れ去った。

幕府に殺されたのだ、妹は吉原へと・・・

そして、彼は実験体へと・・・

彼の実験は成功し、彼は釈放された。

実験を行っていたのは、幕府より上・・・天導衆。

天導衆は彼から良いサンプルが取れたため、その実験をさらに改良して彼の血縁者に投与しようと考えた。

血縁者・・・もちろん妹。

そして彼はそのことを知り、考えた。

どうしたら妹を・・・

考え付いた結果が、妹をすでに自分と同じ血を・・・天人を掛け合わせた血を流せば、天導衆も諦めるのではないかと。

だからこそ、妹を一度殺し、そして血をつくる器官、骨髄を移植した。

つまりは・・・

彼の、真太郎さんの妹は






私ということ
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