第14章 本当の事
しばらくすると、船が出るような音がした。窓からこっそり覗いてみると、それは坂本さんの船で・・・・
『やっと・・・・・か』
私は笠を被り直し、晋助の居るであろう部屋に向かう。
足が重く感じる。だが、進まなければ何も変わらないのだ。
ようやく私はその部屋にたどり着いた。
自動ドアだから、勝手に扉は開く。
開いた扉からは独特な紫煙の香りがする。
トシの煙草は苦いといったイメージがあるが、晋助のは甘いといったイメージがある。
まあ、イメージに過ぎないのだが・・・・・
中には鬼兵隊と晋助がいた。
また子が私に向かって近づいてくる。
ま「あんた誰ッスか?ここは鬼兵隊以外は立ち入り禁止ッス!!」
『知ってるわよ、そんなこと』
私は笠の紐に手を伸ばした。
ま「・・・その声・・・・」
『久しぶりね、また子』
そのまま笠を取りさる。また子はそのまま私に銃をつきつけてくる。
ま「真選組のあんたが何でここに・・・・まさか晋助さまを!?」
『違うちがーう!!全然違う!!』
ま「・・・・・なんかテンションおかしくないッスか?」
『え?そーかな・・・・』
ま「そうッスよ!!」
また子~普通に会話してね?
ま「・・・・って、本題から・・・・逸れてませんか?」
また子のその一言で私はやっと思い出した。
『そうそう!!私、晋助に用があるんだった』
また子の横から顔を出し、ニッコリ笑う。
『本当のこと、話してもらうからね?』
晋助は顔をあげると、ニヤリと妖艶に笑って見せた。
晋「そろそろだろうとは思ってたがな・・・・」