第27章 小さな太陽と大きな背中
西「紡にも、その素質があるってことか」
ないない!そんな素質ないですよ!
田「お嬢···初日に絡んだこと、忘れて下さい」
そんなの忘れましたから!
日「レシーブ上手くならなくて、ゴメン」
いまそれ関係ない!
とんだ誤解だと視線を送れば、3人がわざとらしく体を寄せあって見せる。
『に、西谷先輩も田中先輩も!それから日向君も!私はそんな事しません!』
菅「そうだよお前達!紡ちゃんがズボン下ろしとかするわけないだろ!」
田「あ、いや、だって···なぁ···?」
『そんなにやって欲しかったら、いくらでもやりますよ?···全員1列に並んで貰って端から順番にやりますよ?あぁそうだ、もし手違いで2枚一緒に下ろしちゃったらごめんなさい』
フンっと鼻で笑って横を向いた。
縁「アハハ···素質はありそうだ···」
『縁下先輩!』
乾いた笑いを漏らしながら言う縁下先輩に一喝して、同時に笑い出す。
烏「な?恐ろしいアニキ達の遺伝子が備わってんだろ?更に言えばアイツらは腹立つほど成績優秀でよ、教師受けはいいし、殆どの女子にはモテモテだし」
澤「つまり、それは···」
菅「ヤキモチ···」
烏「っだぁぁぁ!!違う!断じて違う!···ま、とにかく、だ。ブラックツインズの身内がいても、音駒との練習試合までは引き受けた事はしっかりやるつもりでいるから安心しろ」
「「···っス!!」」
なんか、微妙に納得出来ない締まり方なのはなぜだろう。
···ブラックツインズなんたらとかは、家に帰ってから聞いてみよう。
烏「とりあえず6時半からゲームな。相手はもう呼んである」
澤「試合、ですか?」
烏「あぁ、お前達の実力がどれくらいか見たいしな。練習試合の相手は、オレもやってる町内会のバレーチームだ」
へぇ···そんなのあったんだ。
ママさんバレーとかは、自治体でやってるのは知ってたけど。
ハゲつる繋心達がいる位の年代が集まってるチームがあるなんて知らなかったよ。
そんなのあるなら、桜太にぃとか慧太にぃも入ればいいのに。
桜太にぃは病院が忙しいかもだけど、慧太にぃは休みの日はぐうたらしてるんだから体動かすなら影山とか日向君呼ばなくてもいいんじゃないのかなぁ。
烏「おい、そこの小学生」
『小学生?!誰のことですか!』
烏「お前しかいないだろ」
