第27章 小さな太陽と大きな背中
烏「うわぁぁぁっ!!」
『きゃぁぁぁぁっ!!』
菅「わっ!」
突然の叫び声にビックリして隣にいた菅原先輩にしがみついてしまう。
烏「お、おおおお前やっばり!ブラックツインズの妹か?!ウチのジジィにベタベタに甘えてた、あの紡かっ!!」
『ははははいっ!じっちゃが大好きな城戸紡ですっ!······え?ブラックツインズ?』
って、なんだろう??
澤「あの、すみません?ブラックツインズって言うのは···」
菅原先輩にしがみついたままの私をベリっと引き剥がしながら、澤村先輩がハゲつる繋心···あ、っと···烏養コーチに訊ねた。
菅「あ、それオレもなんか気になった」
烏「ブラックツインズってのはなぁ、思い出すのも身震いするような···コイツのアニキ共の呼び名だ」
澤「···はぁ」
烏「忘れもしない中学時代、オレはコイツのアニキ共に散々いろいろやられてたからな。ジジィのバレークラブにもいたから、何かと絡んで来やがって」
菅「それで、どの辺がブラックなんですか?オレ達、紡ちゃんのお兄さんのこと知ってますけど、とてもそんな···ブラックとか呼ばれる様な感じじゃありませんでしたけど?」
私は小さい頃から、そんな呼ばれ方してる桜太にぃ達を見たことないけど?
烏「ブラックツインズって呼ばれた理由ってのはだな···相当な悪だったからだ。裏ではな」
『ちょっとハゲつる繋心!桜太にぃ達のことでウソ言わないでよ!』
烏「ウソじゃねーよ!お前に分かるか?!憧れのマドンナ的存在の前でジャージのズボン下ろされたオレの気持ちが!!」
『桜太にぃはそんな事しないもん!』
烏「やったのは慧太の方だ!いいか、よーく聞いとけ!桜太は持ち前の頭脳を使っての司令塔、そして実行犯は慧太だ!分かったか!」
『ち、違うもん!絶対違う!』
慧太にぃはともかくとして、桜太にぃがそんな酷いこと思いつくハズな···あ、あれ···?
ちょっと、思い当たる節が···?
桜太にぃが、慧太にぃに罰ゲームとかやらせる時に?
なんかビックリするような···提案、とか···した事があった、ような···?
西「憧れのマドンナ的存在···って」
田「潔子さんの前でズボン下ろしの刑···」
日「ズボン下ろし···」
いつも元気あり過ぎる位のメンバーが、途端に私を見て怯え出す。
