• テキストサイズ

【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第10章 烏野高校男子バレー部


それでも流れてくる涙を押さえていると、不意に影が落ちた。

その瞬間、私は菅原先輩の腕の中にいた・・・

『えっ?!』

私は菅原先輩のその行動に驚き、顔をあげた。

菅原先輩は、ちょっとだけ動揺した瞳を揺らせながら私を見た。

菅「悲しくなる様な事を言ってしまったなら、何度でも謝るから。だからもう、泣かないでよ・・・」

そう言いながら菅原先輩は、私の頭を何回もポンポンっとしていた。

日「ひゃぁぁぁぁ!菅原先輩ってオトナのオトコみたいでカッコイイです!」

日向君の言葉にお互いザッと離れる。

菅「う、うわわわわっ!何やってんだオレは!紡ちゃん、なななんか色々ホントにゴメン!!!」

物凄く慌てている菅原先輩を見て、悪いと思いながらも私は吹き出してしまった。

『菅原先輩、なんかもう、いろいろビックリし過ぎて、涙止まっちゃいましたよ』

そう言いながら涙を拭いた。

これは笑いすぎて新たに出てきた涙。

こんなに涙が出るほど笑ったのは、なんだか久しぶりな気がした。

そんな風に笑い合っていると、午後の授業が始まる合図の予鈴が鳴る。

菅「やべっ、授業に遅れるっ!急ごう!」

そう叫んで、菅原先輩は私の手を引き駆け出した。

日向君も同時に駆け出す。

私はなんだかこの瞬間を、とても楽しく思えてしまえる気持ちに戸惑っていた。


/ 1471ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp