第27章 小さな太陽と大きな背中
久々に見る、思い出の公園・・・
あの日から足を遠ざけていて、ひとりで前を通る時は、毎回のように足速に通過した。
つい最近、雨宿りで立ち寄った事はあるけど。
それ以外は・・・ずっと、避けて来た。
すぅっと鼻から息を吸い込み、ゆっくり深呼吸して背筋を伸ばす。
・・・よし、大丈夫。
『東峰先輩、行きましょう?』
ひと声掛けて、先に歩き出す。
子供たちの楽しそうな声を聞きながら、遊具の前を通過し。
中央にある噴水広場を眺めながら、ゆっくりと公園内を進む。
ベビーカーを傍らに置いたママさんが赤ちゃんを抱く姿や、スーツ姿のおじさんがベンチに座って缶コーヒーを飲んでいたり。
前と変わらない景色が、そこにあった。
前と、変わらない・・・
懐かしいなんて思えてしまう私は、少しだけ大人になれたのだろうか。
それとも、変わってしまったのだろうか。
答えは、わからない。
旭「こんな公園があるなんて、知らなかったなぁ」
同じように隣を歩く東峰先輩が、周りを見ながら呟く。
『ここは、私と影山が学校へ行く時に毎日通る場所なんです。ほとんど寄り道なんてしませんけど・・・』
旭「へぇ、そうなんだ?じゃあ、城戸さんの家はこっちの方なんだ?」
『気になりますか?私の家の場所』
旭「あ、いや、変な意味じゃなくてね!」
ちょんっと立ち止まり東峰先輩を見上げれば、急に慌て出し頭を掻いていた。
『そのうち遊びに来てください。多分、というか、兄達が喜びます。影山とかしょっちゅう来てるし平気ですよ?』
旭「あはは、じゃあ機会があったら・・・」
絶対喜ぶよ、特に慧太にぃ。
見た目が似たような感じだし、バレーやってる東峰先輩だし。
影山が来るだけで喜んでるの丸わかりなんだから。
桜太にぃだって、東峰先輩はご飯たくさん食べてくれそうだから作るの楽しいだろうし。
あ・・・なんかモヤッとしてきた。
桜太にぃも慧太にぃも大好きだけど、影山達と男同士で楽しそうにしてるとモヤッとする。
・・・気がする。
フルフルと軽く頭を振って、モヤついた思考を振り落とした。
『東峰先輩、飲み物買って行きましょう。あの自販機、いろんな種類があるんですよ?』
そう言って、慣れ親しんだ自販機に駆け寄り小銭を入れる。
『はい、お先にどうぞ?』
旭「えっ?!さすがにそれは・・・」
