第27章 小さな太陽と大きな背中
~東峰side~
城戸さんに着いてきて欲しいと言われ、並んで歩く。
どこまで、行くんだろう?
オレはともかく、城戸さんはこの後・・・部活に出るって言ってなかったか?
だとしたら、あまり遅くなると城戸さんに大地のカミナリが・・・
大地に怒られる城戸さんを軽く想像して、ふるりと身震いをする。
・・・そんな事になったら、気の毒過ぎるだろ。
だって相手は大地だぞ?
スガなら、女の子には・・・まぁ、それなりに優しいとか、気を使うとか、なんかそんな感じだろうけど。
・・・大地だろ?
大地・・・だろ?
道宮さんにだって、素で怒ってるの見たことあるぞ?
やっぱり、話するだけだったら近場の方が・・・
「き、城戸さん?あんまり遅くなると大地がアレだから・・・どっかここら辺でいいんじゃないかなぁ?えっと、あ!ココとかさ!」
たまたま目に付いた店舗を指さして、どう?なんて聞いてみる。
『・・・ここ、お蕎麦屋さんですけど。東峰先輩もしかしてお腹空きました?』
クスクス笑う城戸さんに言われて、ちゃんと確認すれば良かったと後悔する。
『東峰先輩が心配しているのは、大地さんのことですよね?だったら大丈夫!ちゃんと許可、貰ってますから』
・・・許可って。
『それに、スマホ持ってますし、何かあったらすぐ連絡取れますし?大丈夫ですよ、大ベテランの清水先輩がいるんですから』
「それはそうかもだけど・・・でも、直前に大地に呼ばれてたし。部活遅れることで、なんか言われなかった?」
『・・・まぁ、言われましたけど』
ほら、やっぱり・・・
「だったらさ、」
『旭に誘拐されるなよ?って』
「そう、誘拐・・・誘拐?!し、しないよ誘拐!
しないからね!」
大地!なんてことを!
『分かってますよ、そんなに必死にならなくても。だいたい、私を誘拐しても東峰先輩にメリットないじゃないですか・・・犯人バレてるんだし』
「あはは、そうだよね・・・」
・・・じゃあなくてね!
問題はそこじゃないからっ!
何だか敵わないなぁ、この子には。
まだ知り合って数日しか経っていないっていうのに、スルッと入り込んで・・・前から知っている人物かも知れないとさえ、思えてしまう。
スガが言っていた“ いい子だよ ” って言うのは、きっとそう言う所も含まれてるんだろう。
