第27章 小さな太陽と大きな背中
俺の気のせいかも知れないけどと言いながらも、ゴメンねと付け足した。
澤「それで、どれ位で戻る予定かな?あと、場所とか・・・」
『そんなに時間は・・・あ、でも、1時間くらい・・・とか?場所はまぁ・・・何となくとか』
澤「そっか、わかった」
場所はもう、決めてある。
二人できちんと向き合えて、二人できちんと話が出来る場所。
・・・あの場所しか、思いつかなかった。
『東峰先輩をかなりお待たせしてるので、私はこれで・・・』
澤「あぁ、気をつけて・・・旭に誘拐されるなよ?」
『されませんってば!』
口端で笑いながら言う澤村先輩に、私も笑って答えながら歩きだした。
『東峰先輩、重ね重ねお待たせしました・・・』
旭「・・・大丈夫だって。それで、オレはどうしたらいいのかな?」
ふにゃりと笑いながら、東峰先輩が私を見る。
私はその大きな体を見上げながら、小さく笑顔を返した。
『・・・内緒です。それから影山にお願いがあるんだけど・・・』
影「あ?オレ?なに」
さっき影山にさり気なく預けていたリュックからスマホと小銭だけを出し、またリュックを影山に渡す。
『影山の荷物と一緒でいいから、預かってて?』
影「はっ?なんでオレが・・・」
『王様、お・ね・が・い・・・ね、ダメ?』
受け取りを渋る影山の腕に絡み、ね?ね?と何度かお願い攻撃をする。
影「グッ・・・テメェ・・・甘えるな!絡みつくな!そんな目で見るな!・・・し、仕方ねぇから預かってやる・・・」
『やった!ありがと王様!』
旭「王様?」
菅「あぁ・・・そこはあんまり気にしなくていいから・・・」
絡めた腕を解き、東峰先輩の隣に立つ。
『じゃ、さっそく行きましようか?』
旭「あ、うん・・・そうだね・・・」
なんとなく、じとーっとした視線を感じながら、私と東峰先輩は・・・ちゃんと澤村先輩の許可を得て、放課後の校外へ出るべく足を運び出した。