第27章 小さな太陽と大きな背中
自分を責めた、あの日の私と・・・似てる。
ただひとつ違うのは・・・
まだ、西谷先輩は自力で前を向こうと努力している。
それが、あの日、どうする事も出来なかった私とは・・・違う。
『西谷先輩は、東峰先輩が部活に来ない事でチームがバラバラになるんじゃないか?とか思ってませんか?』
西「・・・・・・」
『でも私は、そのなかには少なからず西谷先輩自身も、理由のひとつにあると思います。戻って来ない東峰先輩を責めて、イラついて。そんなの誰にでも出来ます。だったらじゃあ、戻って来た時の、受け入れる体制は出来てますか?』
西「なん、にも出来ないのは紡だって同じだろう!なのに・・・オレの何がわかるって言うんだよ!」
『分かりませんよ!なんにも!』
西「・・・ッ、ザケンナ!!」
一瞬視界が揺れて、足が縺れた。
ガタンっという物音と、その後の背中や腰の痛さで、何が怒ったのかが理解出来た。
私、壁に・・・
力一杯に掴まれている肩が、熱い。
縁「今の音は何だ?・・・西谷っ?!」
田「お嬢?!」
勢いよくドアが開けられ、縁下先輩達が驚愕の表情を向けた。
縁「西谷!お前何してるんだ!」
田「離せノヤっさん!」
西「うるさい!」
田「落ち着けって!!」
田中先輩が無理やり西谷先輩を私から引き剥がし、少し離れた所へ引き摺って行く。
縁「大丈夫?・・・立てる?」
西谷先輩の様子を見ながら、縁下先輩が手を差し出してくれる。
『すみません、大丈夫です・・・』
私はその手を借りて立ち上がり、めくれたスカートの裾を直した。
縁「外へ、出ようか」
そっと背中を押され、縁下先輩と一緒にドアから出る。
『西谷先輩、私に・・・少しだけ時間を下さい。私は私で、考えたいんです・・・お願いします・・・』
それだけ言って、静かにドアを閉めた。
・・・はぁ。
ちょっとビックリした。
もの凄い反論とか、罵声とかは覚悟していたんけど。
まさか、あんな風に・・・
ー お前、隙があり過ぎなんだよ ー
こんな時に、国見ちゃんに言われた事を思い出す。
体格は小さくても、ちゃんと・・・男の人の力だった。
西谷先輩に掴まれた肩を押さえ、通路の柵に寄りかかる。
縁「城戸さん、もしかしてどこか痛いんじゃ?」
心配気に縁下先輩が覗く。