第27章 小さな太陽と大きな背中
菅原先輩が、東峰先輩に私と約束してたのかと聞いてるのを見て、つい、理由を話すより先に放課後の約束を口走ってしまった。
が、故に。
菅原先輩も澤村先輩も騒ぎ出し、なぜか影山にまで気は確かなのかとか聞かれて、私もムキになって反論してしまった。
ー オーイ!なに騒いでんだ紡?向こうまで聞こえてた、ぞ・・・旭、さん・・・? ー
旭「西谷・・・」
西谷先輩?絶妙なタイミングで・・・
ピリッとした空気がその場を少しずつ覆って行く。
西「部活、ですか旭さん・・・」
射抜くような曇のない瞳で、西谷先輩が東峰先輩を見る。
でも、東峰先輩は・・・
旭「あ・・・、いや・・・」
西「な、んでですか・・・?なんでここまで来といて部活出ないとか!旭さん、そこまで腐った根性なしだったんですか?!」
『西谷先輩!!今のはダメです・・・今のは、言葉が過ぎてます』
西谷先輩が東峰先輩に向けて放った言葉を、止めてしまった。
西「紡・・・」
『西谷先輩、人は・・・根性だけでどうにかなる人ばかりじゃないんです。それは・・・私も同じで、私だって・・・まだ、立ち直れてない事もあります』
影「・・・城戸」
間に入ろうとする影山を目だけで制止て、もう1度西谷先輩を見た。
すると西谷先輩は何度か視線をさまよわせた後、小さく舌打ちを放ち、その場から離れて行った。
旭「城戸さん?・・・日を、改めようか」
重い空気に負けそうになったのか、東峰先輩は軽く目を閉じて私に告げる。
『東峰先輩、ただでさえお待たせしているのに申し訳ないんですけど・・・あと、ほんの少しだけ待ってて貰えませんか?』
旭「オレは、構わないけど・・・城戸さんは、どこへ?」
『・・・ちょっとだけ、野暮用?かな』
さっきの西谷先輩、様子が変だった。
西谷先輩の正直な気持ちを知るなら、今しかない気がする。
『じゃあ、あの!急いで行って、急いで戻る様にしますから!』
影「そんなに慌てて、お前まさか・・・」
もしかして、影山には行き先・・・バレたかな。
昨日とかも、一緒にご飯食べながら東峰先輩の事とかいろいろ話したし・・・そう思った矢先に。
影「便所か?」
・・・ちょっと。
旭「え?トイレ?」
菅「旭!女の子にトイレとか聞いちゃダメ!」
・・・こっちも。
『トイレじゃありませんからっ!』
