第27章 小さな太陽と大きな背中
中途半端な態度がいけなかったのかも知れない。
そう思い、手ぶらで行くのは気が引けて・・・
手早くコーヒーを落として慧太にぃの元へと運んだ。
『慧太にぃ、あのね・・・ちょっと、聞いてほしい事があって・・・』
背中を向けたままの慧太にぃに声をかけるも、無反応。
やっぱり、怒ってるんだ・・・
仕方ない、桜太にぃに話そう。
『・・・コーヒー、ここに置いとくから』
コトリと音を立てながら、テーブルにカップを置いた。
慧太にぃ、怒ると長いからなぁ。
前も1日顔を合わせてくれなかった事あるし。
明日になって機嫌が変わってたら、先に謝ろう。
踵を返し、リビングに戻り窓を閉めようと振り返る。
慧「ビビった?」
『ひゃぁぁぁぁっ!!』
いきなり目の前に慧太にぃが立っていて耳元で囁かれ、悲鳴をあげる。
慧「なんつー色気のない悲鳴・・・」
『な、なななななにっ?!怒ってるんじゃないの?!』
後ずさりしながら言えば、慧太にぃはいつものようにニヤリと笑う。
慧「お前がなんか言いたそうなのにモタモタしてっから、ちょっと脅かそうとか思っただけだっての・・・プッ・・・なのに、悲鳴・・・」
ま、またからかわれた?!
なんか騙されたのは私が悪いけど!
・・・悔しいっ!!!!
『慧太にぃのバカッ!変態!ヒゲ!』
慧「ヒゲ関係ねぇだろっ!待てっ!」
ちょこまかと逃げながらソファーのクッションを投げつけ、また逃げる。
『私がどれだけドキドキハラハラしたかわかんないでしょ!』
慧「へぇ~?じゃあ結果時にはビビったんだな?」
『ビビってないよ!もう慧太にぃなんか知らない!!・・・わっ?!』
桜「おっと・・・?紡、ちゃんと前見ないと危ないから。それから今度はなんの騒ぎだ?玄関までギャーギャーと聞こえてたけど?」
『あ・・・お帰りなさい、桜太にぃ』
慧「やっべ、ラスボス登場だ・・・」
桜「ラスボスって・・・慧太?」
桜太にぃの微笑みが・・・怖いです。
私と慧太にぃの戦いは、桜太にぃの登場によって遮られ。
代わりに・・・二人揃ってお説教される事で終わった・・・
『慧太にぃのせいだからね・・・』
慧「そもそもお前がだな、」
桜「もう1回、俺とお話タイムが必要かな?」
『・・・大丈夫です』
慧「怒られてやんの」
桜「慧太?」