第27章 小さな太陽と大きな背中
桜「慧太はいつも、俺に同じこと言われてるけどね?」
クスリと笑って桜太にぃが言う。
慧「うっせーわ。ほい、紡、影山。ふたりで拭き掃除しとけ。コーヒーはオレがやっとくから」
そもそもの泡だらけは、慧太にぃにも責任があるのに。
・・・って言い返したいけど、それが意味のない事だと分かってるから言わない。
『影山、サッと終わらせてデザート食べよ?』
影「・・・おぅ」
そうして届かない場所は影山に頼みながら、ふたりで協力しながら拭き掃除を終わらせた。
テーブルに並べられたデザートは、ジュレがキラキラしてほんとに美味しそうで・・・
『食べるのもったいないくらい・・・』
慧「じゃ、いらねぇんだな?」
『いるから!!・・・写メ、撮ってから食べるの!』
慧「JKかよ!」
『ちょっと!今のは聞き捨てならないんだけど?!』
桜「ふたりとも!慧太もすぐちょっかい出さない!」
慧「オレだけかよ!」
べーっとしてから、スマホを構え写真を撮る。
『あ、あれ?・・・もう1回!ん~・・・もう1回・・・』
何度やってもブレたり、光の反射がイマイチだったりと上手く撮れない。
影「お前、ヘタクソにもほどがあんだろ。貸してみろ」
『えー・・・正面から取撮りたいのにぃ』
影「あ?正面な、正面」
椅子から立ち上がり、そのまま私の背後から腕を伸ばして影山が撮る。
少しのアングルを変えながら数枚撮ったあと、ほらよ、とスマホを返された。
背後から手を伸ばし、テーブルに片腕を付けたまま影山がこれとこれがいいんじゃね?なんて一緒にスマホを覗く。
見れば確かに、キレイに撮れてる。
『凄い・・・どれも美味しそう!』
影「本物が目の前にあんだろ、アホか」
『ありがとね、影山!』
おぅよ、と言いながら影山が椅子に戻った。
慧「ラブラブタイムは終わったか?」
『桜太にぃ、変態がいまーす!警察呼んで~』
慧「なんでだよ、見たまま言っただけだろうが!」
桜「もしもし警察ですか?変態が一人居ます、逮捕してください」
慧「桜太も乗るなよ!」
一斉に笑い出し、賑やかな声がリビングに響く。
そんなやり取りをしながらデザートを食べ、ひと息ついてから影山は桜太にぃに送られて帰って行った。
私は、と言えば。
その後の片付けをしながら、これからをどう切り出すか、考えていた。
