第27章 小さな太陽と大きな背中
『う、うるさいよ慧太にぃ。人間誰しも間違えはあるんだから!』
慧「おっと?開き直りやがったな?そういうヤツには・・・こうしてくれるッ!」
『ひぃゃぁっ?!や、やめて!泡が飛ぶっ!!』
背中を向けていた事で一瞬の隙をつかれ、思いっきり擽られてしまう。
慧「どうだ参ったか?いつまでも拗ねてるとお仕置きだ~!」
桜「なんの騒ぎだよ慧太」
『ほんっとムリ!!離して!助けて影山~!!』
桜「え・・・?影山君?」
・・・え?
なんでいま、私・・・
桜太にぃじゃなくて・・・影山を呼んだの?
慧太にぃも、キッチンに顔を出した桜太にぃも驚いていて。
何よりいちばん・・・私が驚いていた。
影「呼んだか?」
桜太にぃの後から、影山が姿を見せる。
『あ・・・呼んだって、いうか・・・』
歯切れの悪い私を見ながらも、影山がフッと笑いを漏らす。
影「城戸、お前・・・アチコチ泡だらけだな。どんだけ暴れん坊なんだよ」
言われた事で自分を見れば、シャツやら腕やらに泡が飛び散っていて、思わず苦笑が零れた。
『慧太にぃが擽り攻撃するから、こんな姿に・・・』
影「・・・しょうがねぇヤツ。ほら」
言いながら私に近寄り、影山が着ていたシャツの裾で顔に付いていた泡を拭い払ってくれる。
『ごめん。ありがとう』
影山も、いつもは無愛想にしてるけど・・・ホントはこんなに優しい所あるんだよね・・・
影「つーか、洗ってる途中の子犬みてぇ」
・・・ん?
子犬?!
『ちょっと!!子犬とか!月島君みたいなこと言わないでよね!せっかくありがとう言ったのに、私の感動を返して!』
影「何がだよ!知るかお前の感動なんか!」
『出た出た王様!』
影「お前!それで呼ぶなって何回言ったら分かるんだよ!」
『王様の言葉は難しすぎて下々の庶民にはワカリマセーン!え~い、泡攻撃!』
影「うわっ!お前そう来たか、待てっ!」
手に付いていた泡をわざと影山に飛ばし、逃げる。
『待てと言われて待つ人はいませーん!』
狭くはないキッチンだとは言っても、人が4人もいれば・・・それなりに、狭い。
ましてや、私以外の3人はとてつもなく背が高いから。
だから、こんな風にバタバタしていると当然、雷も・・・・・・落ちる。
慧「紡!影山!お前らバタバタすんな!」