第27章 小さな太陽と大きな背中
慧「・・・で、玄関に知らん靴があったと思ったら影山だったわけか」
『そう。ひとりで食べるのも・・・とか思って私がむりやり誘ったの。影山のお母さんには申し訳なかったけど・・・』
影「別にそれは気にしなくていい。晩飯が朝飯に変わるだけだ」
『それでも、今度謝りに行かないと・・・』
せっかく作ったのに、急にいらないって言われたら私だって微妙な気持ちになるし。
影「だったら、今度はお前がウチに来りゃいいだろ。多分、飛び跳ねて喜ぶぞ?」
『そう、かな?』
影「俺んち、女は母さんしかいないからな」
慧「あぁ、そりゃ喜ぶだろうな?ウチとは逆だ」
『ちょっと?私は女扱いされてない?!』
笑いながら言う慧太にぃに反論すれば、ウチに女なんかいたっけねぇ?と更に笑われてしまう。
慧「ウチは妹しかいねぇからな。たまにこうやって誰か来れば桜太が喜んでるだろ?」
桜「え?俺?」
慧「そ。いつだったか、前に影山と日向が来てた時に桜太が言ってたんだよ。ウチに弟がいたら、あんな感じだろうなってよ」
影山と日向君がいる時って・・・あのレシーブ特訓の時?
・・・桜太にぃ、そんなこと思ってたんだ。
なんか・・・ちょっとだけ。
・・・・・・モヤモヤするのは何だろう。
桜「ははっ・・・まぁ、そんな時もあったね。慧太は一応まぁ弟だけど、歳は同じだし。歳が離れた弟がいたら・・・って慧太と話したんだよ」
ふぅん・・・なるほど。
弟が、欲しかったのね。
ん?弟も、かな?
私も自分より下の妹とか弟とか欲しいなぁって思ったけど。
でも、そうすると桜太にぃも慧太にぃも、きっと弟だったら凄く可愛がるわけで。
一緒に遊んだりとか、しちゃうわけで。
男だけの秘密だから紡は来るな!とか・・・慧太にぃも言いそうだし。
いや、慧太にぃなら絶対言う。
間違いなく言う!
でも、弟がいたらって思ったのは桜太にぃなんだよね・・・
桜太にぃも、同じ・・・なのかな・・・?
そう思うと、フクザツ・・・
『もし・・・弟が出来たら』
慧「あ?もうないだろ。母さんの歳、いくつだと思ってんだよ」
『わかんないじゃん・・・よ、養子とか・・・だったら』
慧「アホか紡。ナイナイ、絶対ナイ。ま、とりあえず聞いとくけど、もし弟が来たら紡はどうすんだ?」
そんなの、決まってる。