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【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第25章 追憶


その・・・アレだ。

す・・・す、好きだ、と、思う、凄く。

それは今も昔も、変わんない・・・ケド?

城戸の事ばっかすぎだろ、俺!

違うな。

アイツが勝手に人の心に住み着いてんだ!

そうだ!

そうに違いねぇ!!

住居不法侵入だぞ!

しゃがみ込んだ時と同じく、勢い良く立ち上がり早足で歩き出す。

青城との練習試合だって、その内容だって。

考えるべき事はたくさんあるのに。

考えようとすると城戸の事がチラついて纏まらねぇし。

悶々としながら、足を更に早める。

どうしたんだよ、今日の俺は。

自分で自分にイラつく。

さっさと買い物終わらせて、夕飯食べて風呂入って・・・余計なこと考えないで・・・寝よう。

明日も朝練あるからな。

明日・・・この道を歩く時は。

城戸、いないんだよな・・・

あぁぁぁ、クソッ、また!!

とにかく今は卵と麦茶だ!

卵と麦茶、卵と麦茶、卵と麦茶、卵と麦茶・・・

呪文を唱えるように口にしながら道を突き進む。

チキショー・・・

スーパー通り越してた・・・

踵を返して店に入り、目的の物を購入する。

やたらと愛想のいい店員に見送られながら店を出て、来た道を戻りだした所でポケットのスマホが震え出した。

んだよ、もう店出ちまったから追加の買い物はしねぇってんだよ。

別々の袋に入れられた麦茶と卵を片手に持ち、スマホを出した。

用事ならまとめて言えと文句のひとつでも言ってやろう。

そう思って着信の相手を確認する。

・・・なんで、俺に?

出ないで放置しようかと悩みながらも、俺にかけてくるとか・・・と、通話ボタンを押した。

「・・・はい」

岩 “ ・・・俺だ、岩泉・・・こんな時間にワリィな・・・ ”

「いえ・・・着信見れば分かります」

岩 “ そりゃそうだな・・・ ”

なんで・・・岩泉さんが、俺に?

岩 “ 影山、いま家か? ”

「今ちょっと、出先・・・です」

親にスーパーにパシられた・・・とか、言えないけど、家にはいない事は本当だ。

岩 “ もしかして・・・まだ、病院か? ”

「あ、それは違います。卵買いに、あ、いえ・・・」

バカか俺!

なに正直に答えてんだよっ。

岩 “ たまご? ”

ガッチリ聞かれてんじゃねぇか!

「いえ・・・そこはなんでもないッス・・・」









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