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【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第25章 追憶


~影山side~

「澤村さん、先生が搬送先の病院を桜太さんのいる病院にして貰えるようにお願いしたからって。いま、桜太さんに直接連絡するから伝えてくれって」

澤「あぁ、分かった。それならそれで安心だな」

「それで、あの・・・城戸の同行者ですけど、俺が行ってもいいですか?」

澤「影山が?」

「はい。本来なら側に居た山口とか、先生とか、澤村さんが行くべきだろうと思います。でも、先生はみんなを学校まで連れていかないとだし、それに澤村さんも部の事が。それから山口は・・・」

また、取り乱しかねない・・・

俺がそう話すと、澤村さんも少し考え始める。

澤「分かった、そうしよう。俺も部の事が終わったら病院に向かう。それまでは影山、頼むな!」

「ッス!」

澤村さんが清水先輩に城戸の手荷物をまとめてもらい、俺に渡しながら、城戸にその事を伝えに行こうと促した。

澤「なっ・・・」

澤村さんが城戸の方を見て小さく声を上げ、足を止めるのを見て、俺も澤村さんが見ている方に視線を向けた。

俺の目に、信じられない物が光景が映る。

な、んだよ、アレ・・・

何してんだ・・・及川さん・・・

時々何かを救急隊員と話しながら、その腕の中に城戸を抱え込んでいる。

「城戸!」

及「じゃあ、このままオレが」

俺が声をかけるのと同時に、及川さんが城戸を抱き上げながら立ち上がった。

澤「紡!」

澤村さんと早足で城戸の元へ向かう。

「及川さん!」

及「飛雄?」

「及川さん、城戸を運ぶなら俺が!」

城戸の荷物を肩に掛け直し、交代を申し出た。

及「そんなに荷物抱えてんのに、ムリでしょ」

澤「だったら俺が代わります。それなら問題ない」

澤村さんか1歩前に出て、自分は手ブラだからと伝えた。

及「いいよ別に。もう抱き上げちゃってるし、俺がこのまま車まで運ぶから・・・飛雄。お前はその荷物を持って俺の後を着いて来なよ。じゃ、先に行くから」

そう言い残し、及川さんは歩き出した。

『影山・・・』

及川さんの肩越しに、城戸が不安気に俺の名前を呼ぶ。

2人の間に、どんな会話があったんだ・・・

俺は澤村さんに挨拶をして、及川さんの後に続いた。












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