第22章 終わりと始まり
澤「汚れても構わないから着てなさい・・・他に何か不満でも?」
『あ、あはは・・・ありません・・・』
澤村先輩のスイッチが入りそうになるのを見て、後ずさる。
とりあえず言われた通りにしておこう・・・と、私には長すぎる袖をプルプルと振ってみた。
月「なんか・・・それはそれで・・・彼シャツみたいでエロい・・・」
澤「月島!」
月「は~い・・・」
清「ホント、城戸さんがいるだけでみんな楽しそうね」
会話を聞いていた清水先輩が、私の袖を捲りあげながら微笑んだ。
清「月島は彼シャツって言ってたけど、サイズ感から言ったら、まるでお父さんの服を子供が着てるみたいね」
『お父さん、ですか?そしたら清水先輩はお母さん的な・・・ですね』
私が言うと清水先輩はフフッと笑い、お母さんはあそこにいるから・・・と菅原先輩を指した。
『そう言われると、菅原先輩ってお母さんぽい・・・』
2人で顔を見合わせて笑う。
清「だから私は、お姉さん位にしてくれると嬉しいかな。さ、準備出来たから、お父さんの所に行ってらっしゃい、元気いっぱいの妹さん?」
『はい!行ってきます!』
私は元気よく返事を返し、振り向いて手招きをする澤村先輩と山口君の元へ走って行った。