• テキストサイズ

【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第22章 終わりと始まり


『一緒にいることも、一緒に走る事も・・・出来なかったじゃないですか・・・』


岩「・・・・・・・・・」




長く続く沈黙が・・・とても痛かった・・・

岩「ぉ・・・れの・・・俺の・・・せいか・・・?」

苦しそうに言いながら、ハジメ先輩が私を見る。

『ハジメ先輩のせいとか、そういうんじゃ、ないです。私が自分で決めた事だから』

言いながら俯き、ギュッと目を閉じた。

岩「・・・ひとつ、聞いていいか?」

そう聞かれ、小さくコクンと頷いた。

岩「バレーやめたった言ってたのに、烏野でマネージャー仕事してんのは・・・なんでだ?」

『それは・・・』

俯き、目を閉じたままで、思い浮かんだのは澤村先輩の言葉だった。


****************


澤「誰かの1歩後ろからでも全力でついて行きたかったって、言ってたよね?でも、これからは俺達と一緒に、全力で突っ走って行くってのはダメかな?城戸さんの未来、少しだけ俺に預けてみない?」


****************

澤村先輩の言葉を聞いた時、私は体中に電流が走ったように感じたんだよね。

私は閉じた目を開け、顔を上げて、ハジメ先輩と視線を合わせた。

『ある人に、言われたんです。自分達と一緒に、全力で突っ走って行くのはダメかな?城戸さんの未来、少しだけ俺に預けてみない?・・・って。それを聞いた時、正直・・・心が震えました』

岩「それで、烏野バレー部のマネを?」

そう返され、私は無言で首を振った。

『私はまだ、マネージャーなんかじゃないです。これから先はまだわからないし、それに・・・また、バレーやりたくなったら・・・それはもう、ないかな・・・』

岩「やれよ、バレー。今すぐにじゃなくてもいいから・・・今だから言うけどよ、俺はお前がプレーしてる姿、好きだ・・・」

涙が、溢れそうになって・・・

視界がジワリと滲み始める。

『こういう時にそんなこと言うの、反則ですよ・・・ハジメ先輩、ズルイ・・・』

岩「そうだ。俺はズルイんだ・・・だから俺は今でも、お前が、」

ー 紡? ー

ハジメ先輩が何かを言いかけた時、誰かが私を呼んだ。

『・・・大地さん・・・』

澤村先輩は私とハジメ先輩が向き合うのを見て、向かってくる足を早めた。


/ 1471ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp