第22章 終わりと始まり
『・・・すみません・・・ありがとうござ、』
受け取りながら、顔を上げて・・・
その人を見て・・・
驚きのあまり、体が硬直した・・・
『あ・・・ハ、ジメ・・・先輩・・・』
あの日から、もう2度と呼ぶことのないと思っていた名前が・・・こぼれ落ちる・・・
もう2度と会うことのない人だと思っていた人が・・・
いま・・・
目の前に・・・
私が名前を呼んだことで、ハジメ先輩はピクリと肩を跳ね上げ、ゆっくりと私の顔を見る。
何度も、何度も瞬きをして・・・
私を私だと確信したのか、その瞬きさえ・・・止まった・・・