第22章 終わりと始まり
約束・・・?
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「城戸さんの事が俺には、いや、俺達には必要だと思ったから。だから女子部には渡せないし、もし、こっちに入部してくれたなら、全力で守るよ」
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あの時の言葉が浮かび、顔を上げる。
『でもまだ、私は入部した訳じゃないのに・・・』
澤「正式にはそうだけど、でも少なくとも今は、俺達みんな仲間だと思ってるよ?だから・・・守る。それは俺だけじゃないけどね?」
ー そうそう、その通り! ー
突然の声に、私達は驚き同時に声のした方に振り返る。
『す、菅原先輩?!・・・と田中先輩まで・・・』
澤「お前達、こんな時間に何してんだ?」
振り返った先には、とうに帰ったと思われる2人の姿。
確か、解散してから随分と時間は経っているはずだけど・・・
菅「え、あ、今日は特別帰りが早いし、だったら買い物して帰るかな?とかで・・・田中と」
田「そうなんッスよ!駅ビルの中のスポーツショップでいろいろと」
そう言いながら2人はスポーツショップのロゴが入った袋を掲げて見せた。
澤「単なる寄り道でないなら、仕方ないな」
菅「ところでさ、いま何の話だった?仲間だとか言ってたから、つい返事しちゃったけど」
菅原先輩が私達を交互に見て、首を傾げた。
澤「あぁ、それはだな。明日の練習試合、頑張ろうなってことだよ。ね?」
『え、あ、はい』
急に振られ、微妙に曖昧な返事をしてしまう。
菅「ん~?なんか怪しい・・・」
澤「何がだよ。ともかく俺は家まで送り届けてから帰るから、お前達は早く帰れ。ほら行った行った!」
澤村先輩は2人の背中を押し、じゃあなと声をかけて歩き出すのを待った。
そこまでされたら、反論の意味は無いと分かっているのか渋々と2人は歩いて行った。
『良かったんですか?』
澤「ん?いいのいいの。あの2人が一緒だと、ギャーギャーうるさくなるからね。さ、俺達も行こう」
澤村先輩に言われて、私達も歩き出した。
空は夕方の優しい赤から、うっすらと夜の空へと変わり始めていた。