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【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第22章 終わりと始まり


澤「き、城戸さん?追い打ちかけるの、やめない?」

『・・・とにかく、澤村先輩はちゃんとカッコイイんです!』

澤「わかったから、もうやめてホント」

フウっと深呼吸をし、澤村先輩が落ち着きを取り戻す。

澤「・・・城戸さん、俺も・・・言ってもいい?」

『何をですか?』

澤「城戸さんを見た時の、第1印象」

私の?

『別に構いませんけど、私の第1印象ってどんでした?・・・あ!お転婆とか?!』

思い返せば何度もそういう場面を見せている。

澤「あはは、それもあったけど。俺が初めて思った事はね、正直、可愛い子だなぁって」

『あぁ、それはよくいろんな所で言われてますよ。小さくて可愛い、とかですよね?八百屋さんのおじさんとか、年中言ってます』

どうしてこうも、小さいだけでみんな可愛いに繋げるんだと毎回思ってたから。

澤「違う違う。ただ純粋に、だよ?」

『はい?』

澤「あの日、体育館であった時、凄い可愛い子だなって。こんな可愛い子が、どうして男バレの体育館に?とかね」

『澤村先輩・・・そんなに可愛いを連発しないで下さい・・・』

そう言いながら、顔が熱くなるのを感じフイッと横を向いた。

澤「うちの学校に、こんな子いたんだ?って思ったよ」

言いながら澤村先輩が私の顔を覗く。

『み、見ないで下さい!』

恥ずかし過ぎて完全に背中を向けると、澤村先輩が笑い出す。

澤「俺の気持ちわかった?正面切って言われたら、恥ずかしいでしょ?」

『もぅ!澤村先輩いまの嘘なんですか?!私はちゃんと本心で言ったのにー!』

澤「いやいやいや、俺だって今のは本心だよ?」

『・・・・・・・・・』

澤「・・・・・・・・・」

『な、なんですかね、この恥ずかしいばかりの空気の流れ・・・』

澤「そ、そうだね。そろそろやめとこうか」

お互い顔を見合わせ、思い切り吹き出した。

澤「城戸さんにはかなわないなぁ」

『それはお互い様ですよ?』

荷物を持ち直し、2人で歩きだす。

『あ、そう言えば!澤村先輩?その城戸さんって呼ぶのやめませんか?』

澤「どうして?」

『なんかこう、違和感があって。中学の時もそんな風に呼ばれた事あんまりないし、菅原先輩なんて、普通に名前で呼んでくれてますし?って、あれ?菅原先輩、最初からそうだったような・・・?』


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