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【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第22章 終わりと始まり


モヤモヤとオーラを纏いながら黒い笑顔を見せる縁下さんには、逆らってはいけない。

・・・俺の本能が、そう警告した。

なぜだろう、縁下さんと澤村さんは、同類のニオイがする。

縁「山口も、その場にいたなら止めろって」

山「あ、はい、すみません・・・何か勢いに負けちゃって」

『ごめんね山口君。お詫びにチョコもう1個あげる。はい、アーンして?』

だから城戸!

それはやめろって!

山口も最初ほどではないけど、一瞬躊躇いながらもそれを食べた。

『縁下先輩もどうぞ?はい、アーン』

縁「え?!じ、自分で食べれるから」

縁下さんはそう言ったが、やはり城戸に押し切られてその手から食べていた。

縁「あ、甘い・・・ね?」

『チョコですから!』

そうじゃないだろ、と、誰がコイツに教えてやってくれ。

なぜか城戸はゴキゲンになり、あ、そうだ!と言って月島の方へと駆け出した。

『月島君!チョコあげる!』

月「・・・いや、僕は」

『みんなにもあげたし、遠慮しなくていいよ?』

そう言って城戸は、小袋を破いてチョコをつまみ月島にも差し出した。

他の奴らと違うのは、月島は何も躊躇うことなく城戸の手から食べた。

・・・何で月島はそんなに冷静なんだ!

しかも当たり前のように食うな!

そんな月島と城戸を見て日向が騒ぎ出し、結果、城戸は全員に同じように食べさせ歩く。

・・・・・・・・・悪夢だ・・・・・・・・・

そんな俺の気持ちも知らず、城戸はニコニコとしている。

『清水先輩!チョコあげます!・・・はい、どうぞ。アーンしてください』

清「ありがとう。じゃ、あーん・・・うん、美味しい」

『ですよね!まだいっぱいあるから、また後でみんなで食べましょー!』

・・・た、頼む。

・・・誰か、コイツを止めてくれ・・・

見えない誰かにそう願いながら、俺は頭を抱えた。




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