第22章 終わりと始まり
菅原先輩の声にそう返して、澤村先輩は簡単に身支度をしてコートに入って行った。
清「まったく、菅原といい澤村といい。油断しちゃダメよ城戸さん?」
『油断?』
清「そう。一見大丈夫そうな人程、危ないんだから」
笑いながら清水先輩は私にそう言った。
『それなら、清水先輩もですよ?1年の男子の中で、清水先輩の人気はダントツですから』
手元を片付けながら私が言うと、清水先輩も同じ作業をしながら笑う。
清「私は大丈夫。面倒なボディガードがついてるから」
清水先輩は言いながらコートを振り返った。
田「うぉぉぉっ!き、潔子さんがこっちを見ている!!!」
菅「田中!マジメにやれよ!」
清「・・・ね?」
騒ぎ出す田中先輩を見て笑いながら、清水先輩は私にそう言った。
『確かに。田中先輩が張り付いてたら、1年男子は怖くて近寄れないかもですね』
私はそう答えながら、出来上がったスクイズを籠に並べていた。