第21章 背中合わせの2人
「スガ、今あの2人はどうなってるんだ?」
ちょっと目を離した間の出来事を、ずっと様子を見ていたスガに聞いた。
菅「なんか、月島が何か言った後に紡ちゃんから手を離して体育館出ようとしたんだけど、それを紡ちゃんが止めて、いま月島と話してる感じ。清水の思いを大事にしろ、とか」
清水の思い?
なんの事だ?
「清水、それってどういう事だか分かる?」
清「多分、もしかしたら、」
月「着いてくんな山口!!」
月島が急に声を上げ、俺達も肩を跳ねさせた。
清「澤村、月島出てったけど」
菅「月島追いかけようか?」
今は休憩といえば休憩中だから、別に体育館から出ても問題はないけど。
状況が状況だからな。
「スガ、清水。月島は俺が話すから、城戸さんの方を頼む」
菅「分かった。清水、行こう」
スガと清水が城戸さんの所へ行くのを確認して、俺は月島を追いかけるように体育館を後にした。