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【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第21章 背中合わせの2人


その後、正面からありがとうと言われ、素直に受け取れない僕はまた、嫌味を返してしまう。

そんな様子を山口はオロオロしながら見ていた。

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・・・あのとき初めて、女の子の感触を知った。

小さいって言うのは見れば分かる。

だけど、この腕に感じた柔らかさと、ちゃんと食事してるの?と聞きたくなるような、軽さ。

女子って、みんなこうなのか?

そう思っても、他の人を知らないから比べようがない。

小さいから、山口のシャツを着てもあんなにブカブカで・・・

・・・そうだ、なんで山口のシャツを着てるんだ。

山口達がお昼の時、それに気がついた。

オマケに山口に甲斐甲斐しく食べさせたり、そうかと思えば、もっと寄りかかって欲しいとかいう話をしていた。

更にいえば、その後。

田中さんから奪い返した山口の頭を抱えるとか、何なんだよ。

・・・なんで山口のケガに気がついた?

・・・なんで山口のシャツを抵抗なく着てる?

・・・なんで山口に付きっきりなんだよ?

なんで・・・

何で・・・

ナン・・・デ・・・・・・・・・?

・・・!!!

・・・ナンデ ボクハ コンナニ カノジョノコトバカリ カンガエテルンダ・・・

ハッと我に返り、思わず手を握りしめた。

イライラする原因は、誰のせいでもない。

僕の中に、渦巻いていたのか・・・。

理由が分かったら、それはそれでイライラが募る。

なんで僕が、城戸さんに心を乱されるんだ。

ハハッ・・・と乾いた笑いを漏らす。

その視線の先には、山口のシャツを着て、その裾を翻しながら作り直したドリンクを配り歩く、城戸さんの姿があった。

なんで・・・僕が・・・。




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