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【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第17章 陽だまり


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清「ここが女子更衣室。着替えるまで一緒に待ってるから」

ニコリと微笑んで清水先輩は言ってくれるも、それも何だか悪い気がして。

『練習の事もあるし、大丈夫ですよ?』

制服を脱ぎながら言うと、清水先輩はフフッと笑いを漏らした。

清「セクハラ大王が覗きに来たら、困るでしょ?」

そんな事を言うから、私も笑ってしまった。

『菅原先輩、確かにスキンシップは多いなぁとは思いますけど、セクハラとかじゃ、ないですよ?』

セクハラ大王と呼ばれてもおかしくない程のスキンシップ大好きな人物を、私はよく知っている。

あの人に比べたら、菅原先輩のそれは、そう大した事ではないと思う。

清「いいの、菅原は反応が面白いから」

スパッと言い切るあたり、きっと普段から菅原先輩はあんな風に清水先輩に言われて、コミュニケーションが取れているんだと感じる。

「あの、清水先輩?」

着替えを終え、手荷物をまとめながら清水先輩に声をかける。

『今回こんな風に、私のわがままを聞いてもらってありがとうございます。・・・ほんの数日だけど、私は・・・ちゃんと仲間に入れるでしょうか・・・』

不安げに呟くと、清水先輩は軽く瞬きをして私を見つめる。

清「城戸さんが、うちの部に足を運んでくれた時から、ちゃんともう、仲間よ?それに、澤村も菅原も、あなたの事を大切に思ってる。もちろん私もね」

『清水先輩・・・』

清「だから、城戸さんは城戸さんらしく、胸を張って笑っていなさい?」

『・・・・・・はい!頑張ります!』

胸の奥が、ほんのりと暖かくなる。

清「城戸さんはね、陽だまりだと思うの」

清水先輩が、優しい笑顔を私に向けた。

『陽だまり、ですか?』

言われた意味がよく分からず、思わず聞き返すと、清水先輩頷づいた。

清「陽だまりには、そこに暖かさを求めて集まりを見せ、そしてその場所が暖かいと感じると、そこに安心感を生み出すでしょ?あぁ、暖かい・・・って」

そう言われると、さっきの私も日陰で小寒くて、陽が当たる場所を探した。

清「今のうちの部は、暖かさと安心感を求めて彷徨っていた人達。そこに城戸さんが登場して、彼らはそれを一時的とはいえ手に入れることが出来た」

『そ、そんな恐れ多いですよっ』

清水先輩の説明にビックリした。
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