• テキストサイズ

【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第15章 3対3 + 1


「そう言う時はさ、こうやって、ギュッて押さえながら入るといいよ」

言いながら、城戸さんの手の上から俺の手を重ねる。

「それでさ、湯船に入ったら、指を1本ずつ離すとあんまり痛くないんだ。騙されたと思ってやってみて?」

すると急に城戸さんが笑い出す。

何か変だったかな?と顔を見ると、クスクス笑いながら俺の方を見た。

『縁下先輩って、楽しい人ですね』

「えぇ、俺の印象ってどうなってるの・・・」

『今朝初めて声をかけられた時は、マジメで優しそうな人だなって思ったんですけど』

「あれ?もしかして、その第一印象が覆っちゃった感じ?」

『えっ?違いますよ?最初の印象に楽しい人ってプラスされました』

「それは良かった」

お互いに笑い合いながら、俺は何となく心の奥がムズ痒い感じがした。

菅「な~んか楽しそうだけど、何の話~?」

横からひょこっと菅原さんが覗いてきた。

「いえ、城戸さんがさっきのレシーブ特訓でケガしてたので、ちょっと手当を・・・」

菅「えっ?!マジ?!全然気が付かなかったよ?!」

『ケガっていっても、ほんの少し擦りむいただけですから。私自身でさえ、縁下先輩に言われて気がついたくらいだし』

城戸さんが言うと、菅原さんが俺をチラッと見た。

菅「ふ~ん?縁下がねぇ・・・」

「何ですかその、訝しげな目は」

菅「い~や?オレは縁下を信じてるよ」


“ 第2セット、始めまーす ”

成田の声で、全員にピリッとした空気が流れる。


俺は使っていた物を救急箱へと戻し、得点版の位置に立つ。

ちゃっかり城戸さんの横に立つ菅原さんを見て、フッと息を吐いた。




/ 1471ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp