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【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第13章 決戦前日


影山・・・

日向君・・・

私はこの時、小さな点と点を並べ続けていた2人が、初めて線で繋がった気がした。

菅「大丈夫か?日向?!」

声をかけながら菅原先輩が近づいて行く。

日「はいっ!オレはまだまだやれま・・・ウェェ」

菅「うわぁっっ!日向おいっ吐くなぁ!!誰か雑巾!!」

田「ヤベッ!オレ貰いゲロしそ・・・」

菅「やめろ田中まで!!」

コートの中では吐きそうになってる日向君の対応にアタフタしている菅原先輩がいる。

私はさっきの出来事を思い返し、目前で起きている大きな騒ぎが滲んで行くのを自覚した。

零れそうになる涙をそっと指で拭う。

すると横からバフっと少し乱暴にタオルを被せられた。

影「お前、ナニ泣いてんだよ」

『影山・・・?』

被せられたタオルを外し、影山に手渡そうとする。

『なんか、ちょっと、嬉しくて』

そう言いながらも、またじわりと視界が滲む。

影「気が済むまで被っとけ。お前が泣いてると・・困る、ん、だよ、・・・だから早く泣きやめ」

ポソポソと影山言った。

影山が困る事なんて、なにもないでしょ?

そう言おうとした時。

日「あぁぁぁぁ!!影山オマエなに城戸さん泣かしてんだよ?!」

日向君の叫びに、2人とも肩が跳ねる。

菅原先輩も田中先輩も、何事かと足を揃えて集まってきた。

『いや、あの、日向君??別に影山に意地悪されてた訳じゃないから大丈夫だよっ』

日「ホントかっ?!じゃあ何で?!」

私の肩に手を置き、ガクガクと揺さぶりながら日向君が問い掛けてくる。

『あんなにレシーブ失敗ばっっっかりしてた日向君が、ちゃんとレシーブ出来てたのが何だか凄く嬉しくて』

日「えぇぇぇ?!オレ?!そんな、城戸さんがそんな泣くほどレシーブ下手だった?!」

影「泣くほどどころか、死ぬほどヘタクソだっただろ!今のだって、たまたまだ!お前はもっと死ぬほど練習しろボゲェ!」

『もぅ!影山言い過ぎ!・・・わっ!』

零れる涙を拭いながら、影山の方を向こうとした。

けど・・・

私の肩に置いていた日向君の手に力が入り、日向君の方に引き寄せられた。

『ち、ちょっと、日向君?』

日向君は私の首元に顔を埋めるようにして寄り掛かってくる。

日「城戸さん、オレ・・・今よりもっと練習して、今よりもっとバレー上手くなるから」









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