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【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第12章 超絶?!秘密の特訓開始!


あくまでも個人的な意見なんだけど、と付け加えてから桜太にぃが続ける。

桜「昨日から2人を見ていて、影山君はどのポジションにいても、それを難なくこなす、言わばオールラウンダー的で、逆に日向君は今のところはレシーブしか見れていないけど、その中でも、ボールに対しての嗅覚は優れていると思う」

桜太にぃの言葉に私は昨日からの事を思い返した。

確かにレシーブだけを見ると、空振りしたり、ボール返せなかったりばかりだった。

でも、違う角度から見ると、ボール自体には素早く反応してレシーブ出来なかった事を除いても、ボールが来る方向には体が動いていた。

桜「ひとりひとりが凄い力を持っていても、チームプレイに於いて協調しなきゃどちらも光らない。でも今さ、お互いにこうして欲しい、それじゃダメだって自分にも相手にも向き合って話せたよね?それって大事な事だと思わない?どうかな?」

2人がハッとした顔で、桜太にぃを見る。

慧「桜太の言う通り、だな」

不意に聞こえた慧太にぃの声に、その場にいた全員が入口を見た。

桜「おかえり慧太。やっとのご登場だね?」

『おかえりなさい』

私達に続いて影山と日向君も頭を下げる。

『いつからそこにいたの?』

慧「あ?結構前からいたけど?中に入ろうとしたら、いきなり殺人スパイク打つなー!って聞こえて、悪いなと、思ったけどそっちでいろいろ様子見てた。桜太は気づいてたぞ?」

気づいてたって、私も同じ立ち位置にいたのに知らなかったよ。

ジトっとした目で桜太にぃを見ると、まぁまぁって笑って慧太にぃにも座るように促す。

桜「慧太は今、どう見てた?」

慧「オレ?まぁ、そうだなぁ。各個人が凄いものを得ているとして、それは問題はない・・・とは思う。でもそれは、個人競技のみの話だな。2人とも中学もバレーやって来て、今更チームプレイがどうの、とか、そんなん分かってるだろ?」

慧太にぃが2人を見ると、口には出さないけど同じ事を考えているのだけは分かる。

私だって中学の時は顧問や先輩達にずっと耳タコで言われ続けてきた、言わば呪文の様な言葉。

だからこそ、そんなの毎回言われなくたって・・・と反発心を燃やしながら練習を重ねてきた部分もある。

特に影山は個人技として突出していたからこそ、鎖の様なその言葉に縛られていて窮屈さを感じてたと思う。
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