第12章 超絶?!秘密の特訓開始!
影「だったら今のも同じだろうが?!あ?!」
2人とも譲らず対峙する。
ケンカに発展したらどうしよう。
そう思いながら、桜太にぃに目で助けを求めた。
私の視線に気がついた桜太にぃは、軽く笑ってみせ、黙って見てなと言う身振りで返事をくれた。
見てなって言われても、ここでケンカになったら練習の意味ないじゃん・・・そう思いながら、私は桜太にぃの隣に移動した。
じっと向き合う影山と日向君を、私はソワソワしながら見ていた。
少しの間、睨み合っていた2人がほぼ同時に大きく息を吐いた。
落ち着いたのかなと思い、立ち上がろうとすると、隣にいた桜太にぃが手を伸ばして制した。
視線だけで、どうして?と問う。
でも桜太にぃは、にこやかな顔を向けるだけで私には何も教えてくれない。
仕方なく、また2人の様子を見ていた。
暫く黙ったままの2人が動き出した。
影「悪い。次は加減して打つ」
日「加減しないでいい」
2人は当時に言葉を放つも、お互いに反対の意見を述べた。
影「加減しろっつったのお前だろう!」
日「試合中にそんな事ないっていったの影山じゃん!」
・・・あぁ、また。
私が大きくため息をついたところで、桜太にぃがパンパンっと手を打ち立ち上がった。
桜「はい!2人ともそこまで。ね?」
日「桜太さん・・・」
日向君はしょんぼりするも、影山はチッと舌打ちしてそっぽを向く。
桜太にぃが動きだした所で、私もその後を追った。
桜「2人とも、ちょっと聞いて?」
桜太にぃがそう言うと、そっぽを向いていた影山も、ちゃんと体の向きを変え話を聞く姿勢を見せる。
とりあえず1回座ろうか?とのんびり言う桜太にぃの前で2人が座ったから、私もその隣に並んで座った。
桜「昨日からここで練習していて、いま初めてお互いに思ってる事を言えたよね?日向君は慧太や影山君のスパイクを何度も失敗して、その中でレシーブ苦手なのに、どうして初めからこんなボール打ってくるんだ?とか」
桜太にぃの言葉に日向君は下を向いた。
桜「そして影山君も。レシーブ練習の為にここに来ているのに、何でこれ位のボールがレシーブ出来ないんだ、って思っていたでしょ?で、今に至る、と」
影山は日向君の様に下を向かないまでも、桜太にぃから視線を外す。