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【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第37章 その先にある未来


山口くんに送って貰った日から数日経ち、みんなも大会当日へ向けて一生懸命に頑張っていた。

それはマネージャーの私とて、例外ではなく。

当日はベンチにも降りることが出来ない私だから、せめて何かあった時に清水先輩やみんなが困らないように救急セットの不足品がないかとか、新たに必要なものはないかなどのチェックをしたり。

手が空いた時に率先して、みんなが使うボール磨きや、空気圧の処理をする事で忙しい日々を過ごしていた。

公式の大会では、コート脇のベンチにスタンバイできるのは決まった人間と人数な訳で。

監督は武田先生が。

コーチは繋心が。

そして、マネージャーは清水先輩が。

だから、試合中は応援席でみんなの勇姿を応援することしか出来ない。

私たち1年生は、これからの大会がひとつひとつ高校生活で初めての大会になるのと同時に、3年生はそれが最後の大会となって行く。

もしかしたら、この先もバレーを続けていく人もいるかも知れない。

だけど、ここでバレーが最後だという人だっているかも知れない。

どちらにしても、烏野でのバレー生活が最高だった!と思って貰えるようにしたい。

・・・なんて意気込みは充分ではあるけど。

部活の時間に澤村先輩に用意しておきたい物をあれこれ聞くのも時間が勿体ないし。

そして今は、お昼休み。

時間を有効に使うなら、この時間に行っちゃった方が無難だよね?

最後のひと口をもぐもぐ動かしながら目の前でお弁当を片付け始める影山をチラッと見れば、視線に気づいた影山がその手を止める。

影「弁当なら食い終わってる」

『え?』

影「飯足んなくて見てたんじゃねぇのか?」

『・・・は?違うけど?!っていうか、私どんだけ食いしん坊だと思ってるの?!お弁当食べ終わったら大地さんの所に言ってこようかな?とか思ってただけだし!』

マグボトルのミルクティーを飲みながら言えば、お弁当箱を片付け終えた影山が不思議そうな顔で私を見返した。

影「澤村さんに?なんで」

『なんでって、大会に向けてまだ必要な物がないか確認しようかなって。部活の時でもいいけど、それだとみんなの練習時間が勿体ないかなとか?影山は授業始まるまで寝るんでしょ?だから、』

ちょっと行ってくるねと言いかけて、それは影山の言葉で遮られる。

影「俺も行く」

『影山も?なんで?』




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