第12章 超絶?!秘密の特訓開始!
日向君のお母さんの様子に、私も桜太にぃも思わず笑ってしまった。
『イケメンかどうかは分からないですけど、もう一人の兄も同じ顔してますよ?』
「あら?!あらあらあら?!お兄さん双子さんなのね?!こんなイケメンなお兄さんが2人もいたら、城戸さんの彼氏になる人は大変だわ!」
私が言うと、更に興奮した日向君のお母さんは豪快に笑う。
日「お母さん!恥ずかしいからやめてよ!」
ザッと音を立てながら自転車を止めて、日向君が到着していた。
あれ?もう一人誰かいる?
目線を動かすと、日向君がそれに気がついた。
日「あ、すぐそこで家を探してたから一緒に来た。影山のお母さんだって」
それを聞いて影山がグワッと振り向く。
影「な、何してんだよ」
「あらやだ、飛雄。アンタがお世話になってるからご挨拶しに来たのに、アンタはお母さんに失礼ね~」
影山とは違ってのんびりした感じのお母さんは、私と桜太にぃを見ると歩み寄り、日向君のお母さんと同じ様に挨拶を交わした。
更には気持ちばかりですけどって言って、林檎とイチゴがたくさん入った袋を渡された。
桜「影山君のお母さんまで・・・すみませんいろいろと気を使って頂いて」
「飛雄がご馳走になってるんだし、受け取って頂戴ね」
『ありがとうございます!』
その後は、日向君のお母さんと影山のお母さんがお互いに挨拶をしているのを見ていた。
すると、ツンツンっと私のスカートを引っ張られ、見ると日向君の妹が私をじっと見ていた。
『どうしたの?』
少し背を屈めて聞いてみる。
夏「あのね、わたしとお友だちになってくれる?それでね、おねえちゃんのこと、紡おねえちゃんって、呼んでもいい?」
か、可愛すぎる!!!
私は瞬時に日向君の妹、夏ちゃんにメロメロになった。
『もちろん!私もなっちゃん、って、呼んでいい?』
夏「うん、いいよ!」
『そうだ!なっちゃん、ちょっと待ってて?』
そう言って私は急いで部屋に行くと、机に飾っていたパンダのぬいぐるみキーホルダーを手に取り、すぐに戻った。
『お待たせ!はい、これ、なっちゃんにあげる!お友だちになった記念ね?』
持ってきたそれを手渡すと、なっちゃんはうれ
しそうに握っていた。
夏「紡おねえちゃん、ありがとう!」
ヤバイ、妹欲しい!
『なっちゃん見て!私とお揃いだよ?』