第12章 超絶?!秘密の特訓開始!
翌日、いつもと同じ様に朝から過ごし、放課後になると、3人で学校を出た。
すると、校門を出て少し歩いた所に停めてある車からひょこっと女の子が顔を出した。
「あ、来た!お母さん、おにいちゃん来たよ!」
おにいちゃん?
ちょっと周りを見回していると、車から女の子と一緒に女の人が降りてきた。
「翔陽!」
日「お、お母さんと、夏?!・・・こんな所で何してんの?」
会話からして、日向君のお母さんだと分かる。
噂の日向君の妹かぁ、可愛いなぁ。
『こんにちは、初めまして、城戸です』
影「あ、影山です」
「あなた達が城戸さんと影山君ね?翔陽からいろいろ聞いてます。こんな可愛らしいお嬢さんだったなんて。あら、やだ。初めまして、日向翔陽の母です」
「妹の夏です!」
『こんにちは、夏ちゃん』
「昨日はお家にお邪魔して夕飯までご馳走になっちゃって。お世話になりっぱなしだわぁ」
ケラケラと笑う日向君のお母さんは、どこか私の母に似ていて、暖かい感じがした。
「それでね、昨日お兄さんから連絡頂いてるし、ご挨拶のひとつでもって、来ちゃった」
日「来ちゃった・・・じゃないよ!やめてよー!」
「あらぁ、いいじゃない、ね?城戸さん?お家まで送るから2人とも乗って乗って!翔陽は自転車だから頑張って自転車で走りなさい?」
有無を言わせない日向君のお母さんに背中を押され、私と影山はご好意に甘える事にした。
途中、桜太にぃに連絡を入れておいたから、家に到着すると、既に外まで出ていてくれた。
桜「兄の城戸桜太です。妹がお世話になりました。もう1人弟がいるのですが、あいにく今は仕事で留守でして」
「日向翔陽の母です。息子が大変お世話になっています。これはお世話になってるお返しに少しですけど・・・」
そう言って日向君のお母さんは、桜太にぃに何かを手渡した。
桜「そんなお気遣いなく・・・わっ、こんなにたくさん。返って申し訳ないです」
手渡された物を見ると、袋の中にはイチゴやオレンジなど、果物がたくさん入っていた。
『日向君のお母さん、ありがとうございます!』
私も続けてお礼を言うと、日向君のお母さんは興奮気味に私の肩をバシバシ叩きながら、
「もぅ!城戸さんのお兄さん超イケメンねっ!おばさんあと少し若かったらって思っちゃうわ!弟さんもきっとイケメンね?!」