第12章 超絶?!秘密の特訓開始!
桜太にぃに言われ嬉しくなった私は、そのまま影山の方を見る。
影「お前、そのドヤ顔やめろ」
私がさっき言った事を、そのまま返されてしまった。
桜「みんなちょっと聞いて。さっきの日向君のを録画したやつ、いま慧太と見てたんだけど・・・」
そう切り出す桜太にぃから、日向君の改善すべき点や方法などを話してくれた。
『桜太にぃ、凄い!今日初めて日向君に会って、ちょっと練習しただけなのに』
桜「そうでもないよ?さすがに俺だって1度見ただけじゃ無理だって。今回は時間もないって聞いてたし、ちょっと大人の魔法を使っただけ」
そう言いながら桜太にぃは、手に持ったビデオカメラをチラチラと振って見せた。
慧「なんだよ紡~。オレも褒めろよ~!」
『あ~ハイハイ、慧太にぃも凄いなぁ』
慧「ぁんだよ、それは!」
私が適当にあしらうと、慧太にぃは私の頭をガシッと掴みグリグリする。
『あたたたたたっ!!!やめてよ慧太にぃ!頭が取れる~!』
影「そんくらいで取れるわけねーだろ」
冷静なツッコミをする影山に、みんなで笑いながら、次の練習の説明を聞く。
桜「闇雲に全部1通り流して練習しても、時間が勿体ないから、今日はとりあえず、確実にボールを捉える練習にしよう。日向君、いいかな?」
日「はいっ!お願いシャッス!!」
桜「じゃあ、俺はさっきと同じ様に日向君側のコートにいるから、3人はそれぞれボール使って、順番に日向君にサーブ打ち込んで?」
『コースはどうすればいい?』
3人がそれぞれの打ち方をしても、全部が日向君の真正面だと、あまり意味がないと思い桜太にぃに確認する。
桜「コースや強弱は3人に任せるよ。あくまでもこれは、サーブだけだけど練習試合の、練習だから」
慧「だな。じゃ、さっそくやるか!」
みんなでうなづきあい、それぞれボールを持つとコートに入る。
本番と同じ様に、桜太にぃが« ピッ »とホイッスルを鳴らす。
それを合図に私達サーブ組は順番にサーブを打ち込んだ。
日向君は最初はボールを受けても、いろんな方向に飛ばしてしまい、なかなか私達のいる方にはボールを返す事が出来なかったものの、休憩を挟みながら何度もビデオで様子を確認し、その度に桜太にぃや慧太にぃから指摘を受け、今日の練習の終わり頃には成功率も上がっていた。
・・・ピピピピピピッ・・・