第12章 超絶?!秘密の特訓開始!
3人でいろいろな話をしながらの道のりは、あっという間だった。
『着いたよ?』
日「えっ?!ここ?!」
なぜか驚く日向君に、門扉を押し開けながら、自転車を中に入れる様に促す。
日「お、お邪魔しま~す・・・」
まだ自転車しか入れてないのに、そう呟く日向君がおかしくて、つい笑ってしまう。
カゴに入れてくれてた手荷物を受け取ると、玄関を開けて2人を中に招き入れる。
『ただいまぁ~!』
家の中のどこにいるか分からない桜太にぃに聞こえる様に、いつもより少し大きめに声をかけた。
桜「はいはい、おかえり紡」
そう言いながら桜太にぃがリビングから出て迎えてくれる。
エプロンをしたままという事は、キッチンに立っていたんだろう。
『ただいま。えっと、影山君と日向君』
簡単に紹介すると、2人はそれぞれ自己紹介を済ませた。
日「城戸さんのお父さん、スゲー若いしカッコイイな!」
突然の日向君の発言に、私と桜太にぃは顔を合わせ笑う。
桜「お父さんかぁ、それは初めての呼び名だな」
日「え?違うの?デスか?」
焦っておかしな日本語になる日向君に、再び笑う。
『日向君、残念ながらお父さんじゃないよ?私のお兄さんです』
そう言うと日向君は更に焦り、アワアワとしながら、スミマセンを連発した。
桜「紡の兄の、城戸桜太です。宜しくね?」
桜太にぃが笑いながら手を伸ばすと、影山と日向君はそれぞれ握手をし、宜しくお願いシャッス!と元気よく答えた。
とりあえず私は自室で支度をするからと言うと、桜太にぃが2人をリビングに案内してくれて、そこで着替えとか必要な準備をさせてくれていた。
私も体を動かせる支度をし、リビングへ入る。
桜「お、来たね?じゃあ行こうか?」
『桜太にぃ?慧太にぃは?』
桜「慧太は張り切って向こうで準備してるよ」
私は2人に、行くよ?と声をかけ歩き出す。
リビングを出て、玄関とは反対の方向に歩き出す私に影山と日向君は、それぞれ、
影「おい、玄関あっちだぞ」
日「あれ?玄関反対だけど?」
と、言って立ち止まる。
『あ、そっか。言ったなかったよね?うちの家の地下に、1面分だけど運動出来るコート、あるの』
影「・・・はぁっ?!」
日「っえええええっ?!」
驚き叫ぶ2人を連れて、階段を降り、扉を開ける。
そこには、慧太にぃがいる。