第10章 烏野高校男子バレー部
影山に送ってもらい玄関を入り、とりあえず“ ただいま ”と、声を出した。
自宅に入った事でホントに安心したせいか、途端に体が重くなる。
まるで、泥の中を歩いている様な錯覚を覚えながら、重く動きが鈍くなる足を引きずりながらリビングへ入った。
目の前のソファーが、疲れきった私に手招きをしている。
ダメ・・・手洗いしなきゃ。
そしてお米研いで、それから夕飯の支度しなきゃ・・・
今日は私が当番なんだから・・・
そんな私の思考を裏切り、体はソファーに招かれるまま引き寄せられて行く。
手にしていた鞄をドサリと手放し、そのままソファーにポスンと飛び込む。
ちょっとだけ、ホントにちょっとだけ・・・
5分でいいから、少し休んだら動き出そう。
そんな事を考えているうちに、私の瞼は、いとも簡単に閉じていった。