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人魚姫ストラテジー【HxH】【裏】

第7章 満月の夜と少女 裏


ルルが余計自分に近付いたのもあって、香りがますます強くなる。
髪から漂う香りが、自分の血液を沸騰させるのではないかというくらい身体を熱くさせる。
何も知らないルルに身体の関係を求めるのは、どことなく背徳感があってぞくぞくする。
ましてや、泣きやんだルルが潤んだ瞳でこちらを見てくる。
押し止めようと躊躇し、膝からルルを下ろした。
彼女が自分を拒むことが出来ないのは、容易に想像することが出来た。
大切にしたい。
その気持ちは、何故か自然に最優先で脳裏に浮かんできた。
これが愛情なのかもしれない、とふと思ったが、たった一回、初めて感じた感情ではどうも納得出来ない。
顔がぐしゃぐしゃになってしまったルルは、ティッシュで涙を拭うが、頬に付いてしまった髪などを考えると、
時間的にも風呂に入った方が良いかもしれない。
「8時だし、風呂に入ったらどうだ?」
と聞くと素直に頷いた。
いつも通り、俺も手を引かれ、風呂場へと向かう。
細く小さな彼女の真っ白な身体が、湯の張った浴槽に沈み、その後からついで俺も浴槽に身体を沈めた。
ルルの細い肩と背中が視界に映る。
いつも見ている風景なのに、さっきのやりとりを思い出すと、いつも以上の色気を感じる。
あとは勝手に手が動きだしてしまった。
ルルの細い体を引き寄せる。水の浮力も相まって、彼女の体はすんなり自分の足の上に乗った。
水に濡れないようにと髪を少しだけまとめており、産毛が光る項に吸いつくように唇と鼻を寄せる。
さっき感じた香りを直接肺に入れるような、煙草のような中毒性。
彼女は、最初は驚いていたが、俺には一切の抵抗を見せない。
恥じらいも少し欲しいが、今はこのほうが都合が良い。
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