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人魚姫ストラテジー【HxH】【裏】

第3章 新しい家族と少女


「ああ、そうか、言えないんだな。指をさしてくれるか?」
「……。」
首を横に振る。が、何を伝えたいのかわからない。
あ、と思わず声が小さく出た。
「文字、読めない、って言ってるんだな?」
肯定の意味を示す。
「参ったな、筆談でどうにかしようと思っていたんだけどな…。」
少し考えればわかることだったじゃないか、と一人で納得してしまう。
「絵なら描けるか?」
すると今度は笑顔でうなずいた。
早速、机に備えられている、ホテルの名前入りの紙とボールペンを渡し、好きな食べ物を描いてもらう。
1分もたたないうちに絵が完成した。
「!」
そこには、到底言葉も文字も使えないとは思えないような、きちんとした絵で、
皿に乗っている2切れのパンと、透明なグラスに入った水が描かれていた。
「なんか、こういうのじゃなくてだな、料理は?」
と聞くと、首を傾げ、それはなんなのだ、と今にも尋ねてきそうな顔で見上げてきた。
「…適当に何品か頼もう。好きなだけ食え。」
電話を取り、料理を注文した。前菜を一つ、肉と魚を一品ずつ、あとは適当なパスタとスープ、デザートだ。
料理が来る前に風呂へ、と言ったが案の定使い方がわからなかったらしいルル。
クロロの手を引いて巨大なバスルームへと向かった。
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