第4章 もう1人の本性
一「え、なに」
私の焦りに違和感があったのか
一松くんは眉間にシワを寄せた
「なんでも!なんでもないから!
ほら!いこ!」
私は一松くんの手をとって歩きだした
一「え…っ!」
「ん?」
振り返って一松くんをみると
耳まで真っ赤になっていた
一「い、いこ!」
次は一松くんが先頭に立って歩きだした
「え、ちょっ!!」
お「ふーん…
本気なんだ」
友達「どういうこと?」
お「え?あぁ、君も気づいてるでしょ
一松の気持ち」
友達「まぁね…あんなにくっついてたら分かるよ
でも一松くんならいいと思う。純粋そうだし」
お「はは…
そうじゃないんだな〜」
友達「え?」
お「なーんでも!
じゃあね」
****************
「一松くん…
一松くん!!」
一「っ!…なに」
「なにって。どこ行くの?」
一「あ、…えっと
やめた」
「へ?」
一「気分が変わった」
「ふふっ
なんじゃそりゃ
じゃー…どこ行こっかー
てか、ここどこ?なんか裏道みたいなとこだけど」
私はキョロキョロした
すると一松くんがいきなり私の肩を掴んだ
一「ねぇ…!その首どうしたの!」
「首?……っ!!!
あ!いや!別になにもないよ!」
おそ松くんに付けられたキスマークを
私は慌てて隠した
一「もしかして…おそ松兄さんに」
「そんな!ないない!
だって今日おそ松くんと会ってないし!!」
一「いや会ったじゃん
焦りすぎ。テンパりすぎてバレバレな
嘘言ってるけど…」
「あはは!もう何言ってんだろ!
ほら!いこ!」
私は一松くんも引っ張ったが
彼は動かなかった
すると彼は不敵な笑みを浮かべた
一「なーんだ…
ひひっ…そういうの大丈夫なら
言ってよ」
「何言って…ひゃ!」
私は一松くんに手首を捕まれ
おそ松くんに付けられたキスマークの
反対側を舐められた
「いや…一松くん、なん、で?」
一「なんで?
そんなの分かってるでしょ?
大好きだからだよ…いじめたいくらい」
「え?…」
一「俺…にこういうことしたら
嫌われるって思ったからいつもそばにいるけど我慢してた
でも…」