第1章 始まり
いそいそと、その場所へと集まる面々。
良い事を思い付いた、と笑みに歪む口元。
「…皆さん、ココを追い出されたら困りますか?」
にっこり、とわざとらしい程に作った笑顔を張り付けた。
「そりゃ、まぁ。」
「人数割りの水道光熱費だけで住ませて貰える物件はありませんしね。」
質問に答えるトサカ頭と赤葦さん。
木兎さんは飲んでて聞いてない感じで、ツッキーさんに絡み始めている。
ツッキーさんもそんな状態では答えている場合じゃないんだろう。
「…家主代理を賭けて勝負しない?」
手に持った缶を見せるように顔の横へ持っていった。
「誰か一人でも、今から飲んで私より起きていられたら、やってもいい。」
本日、一番の笑みを顔に作り出して輪の中に入るように絨毯の上に腰を下ろす。
きとりちゃんの顔は青ざめてた。