• テキストサイズ

【HQ】sharing.

第3章 歓迎会


‐きとりside‐

あぁ、やっぱり。
赤葦、アンタ何か知ってるでしょ?

アンタが、簡単に膝に座らせたのも変だと思ったけど。
この場面で、あのコを庇うみたいに連れ出すなんて。
後から私達が文句言いそうな事を進んでやる訳ないもんね?

「赤葦って、後が面倒臭いコトやらないタイプよね?今、りらを連れていったら、私達がギャーギャー言うのくらい分かりそうなものなんだけど。」

確認のように、問い掛けた。

「…あー…。赤葦、多分だけどりらちゃんのコト、知ってるぞ。」
「…だな。月島が一緒に行ったのが予想外で、ホントはりらと2人きりになりたかったんじゃね?」

後輩の事を、意外によく見てるんだな、コイツ等。
頼れる先輩だなんて、羨ましいわ。

「知らないフリしてるから、気付かない顔しておいてあげた方が良い…かな。」

そこで、その話は終わらせた。

「あー、でも。赤葦もスマートだよねー。あんな、さらっと連れ出してさー。モテるんだろーなー。」

話を続けたつもりじゃなく、切り換えるように明るい声を出した。

「赤葦みてぇな無愛想より、俺のが口説くのは上手いぜ?」
「俺の方がモテるしな!」

2人とも、わざとらしい明るい声の意味は分かったようで、話にノってきた。

「じゃ、どっちが口説き上手か比べてみれば?」

ふざけたノリで返して、3人が戻るまでの暇潰しを始めた。
/ 577ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp