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第3章 歓迎会


この状況から逃れようと、赤葦さんの膝から降りれるようお腹を押さえる腕を掴んだ。
意外にもあっさりと腕が緩み、床に足を着けて立ち上がる。

「飲み物無くなったので、買いにコンビニまで行ってきます。…りらも一緒に行こう。」

真後ろで立ち上がった赤葦さんが、私の手を掴んで歩き出した。
確かに沢山飲んだけど、まだ冷蔵庫にあると思う。
それは飲み物を出した赤葦さんが一番知っている筈で、少しだけ違和感を感じた。

「じゃあ僕も。」
「三人も行かないで良いでしょ。」
「デザート買いたいのでいってきます。」

一緒に来ようとした月島さんは止められたが、言い切って私達と外に出てきた。

「…あの、飲み物なら冷蔵庫にまだあったと思いますけど。」

歩きながら、気になった事を問い掛ける。

「知ってるよ。あのままだと今度はキスとか、木兎さん達みたいにきわどい事もさせられそうだったから。
別に酔っ払いのノリは慣れてるし、男同士はネタだから良いけどりらとは、ね。女の子だし。」
「ちゃっかり膝に乗せて抱き締めてた人が良く言いますねー。」
「月島、怒るよ?」
「…はいはーい、スミマセンデシター。」

私が嫌がっているのを分かって逃がしてくれたんだ、なんて感動していたけど、月島さんの言葉ではっとした。
確かにこの人、降ろしてくれって頼んでも離してくれなかった。
考えてみたら一番の危険人物なのではないか、と少しだけ離れて歩いた。
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