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第33章 episode0


赤葦が言う、毎日にでも連絡、は流石に出来ない。
迷う事2ヶ月以上。
すでに異動を了承した私には、後2ヶ月しか時間がない。
つまり、悶々と悩む内に半分の時間を無駄に過ごしてしまった。

突然の連絡で、私が明日からいないから、なんて状況は誰でも嫌がるだろう。
せめて、少しは私も一緒に暮らす時間がなければならない。

誰かが一緒にいないと上手く話す自信がなくて、皆がリビングにいる時。
覚悟を決めて掛けた電話は、あっさり繋がった。

「来ますか。」
「来ると思う。」
「思う、って何だよ?」
「押し切って電話切ったから、分からないのが現状。」

事情を知る赤葦とクロは揃って呆れ顔をした。
知らない2人は、眉を寄せている。

「センパイの親戚が、もしかしたら一緒に暮らすかもーって事だ。」
「女性の新しい同居人が来ますよ。」

事情を知る2人が説明をしてくれた。

木兎は、女である事を単純に喜んでいたけど。
ツッキーは、違う所に反応していて。

「それより、さっき、転勤って聞こえましたけど?どういう事ですか?」

その台詞で、皆の視線が私に集まる。

なるべく、簡潔に離島の支店に行く事になった話と、戻る時期が分からない事を告げた。
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