第33章 episode0
赤葦は、私が帰ってくる前にテンパった木兎からの連絡を受けて帰ってきたらしい。
留守電に、きとりちゃんが行方不明!って…。
それだけ入ってたら、そりゃ心配するわな…。
木兎も、帰ってきた、と連絡してあげれば良かったのに。
呆れはしたものの、私が大切にされている証拠であり。
それを怒る事は出来なかった。
夕飯は済ませてきたらしい赤葦も加わって、リビングでの一時。
木兎が酒を持ち出して、未成年2人にも無理矢理飲ませて。
酔っ払いの宴会という混沌が生まれた。
まず、ツッキーが潰れてソファーで眠り、赤葦もウトウトとし始めて部屋に戻って。
木兎は、絨毯に転がっている。
そろそろ私も寝ようと、ざっと片付けてリビングから出た。
その時、玄関の扉が開いて。
クロが、帰ってきた。