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第33章 episode0


赤葦が出迎えに行って、すぐにリビングに来た男は、木兎とクロを見て表情を歪ませている。

「赤葦さん、木兎さん達が居るなんて聞いてないんですケド。」
「言ってないからね。」

赤葦の性格の悪さが爆発していた。
木兎達とも知り合いなら、先に情報与えておいてあげてよ。
コイツ等、騒ぐの大好きなのくらい分かってるんだから。

「僕、今からでもホテル探し…。」
「大丈夫。月島の部屋、2階に用意して貰ったから。木兎さん達には静かにして貰うし、ね?」

出ていこうとした男の腕を掴んで引き止める赤葦の顔は悪い笑顔だ。
あ、これ。
この連日宴会をする人の相手をするのが自分1人じゃ辛くなってきたから、生け贄が欲しいだけじゃないか。

…と、いう事は、だ。
もし、この男がこっちの大学受かったら、同居を勧めるつもりだろうな。



その予想は大当たりで。
受験を終えて、宮城に戻った月島くんから合格の知らせを受けるなり、赤葦から同居の相談…いや、決定事項として。
3月末から、もう1人同居人が増える事になった。

数日でもあんなに嫌がっていたのに、どうやって説得したんだ、とか。
地方から出てくるなら、親御さんがアパートでも用意するんじゃないか、とか。
色々と突っ込み所はあれど、この家に住人が増えるのは嬉しい事で。
快く、オーケーの返事を出した。
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