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第33章 episode0


クロは、木兎に説教して貰う為じゃなく、新しい同居人として、彼を呼んだ感じの口振りだった。
まさか、最初から迷惑を掛けておいて同居はお断り、なんて出来る訳はない。
知り合いじゃなくても大丈夫だとオーケーを出したのは私だし。

「あー…。えっと、アカシくん?」
「アカアシ。色の赤に、植物の葦で、赤葦です。」

これまた失礼な事に、紹介された直後なのに名前を間違える。
慣れているのか、気にしていない様子で学生証を見せてきた。

「ごめん。赤葦くん。」
「よく間違われるので大丈夫です。」

会話、終了。
一応、本人に同居の意志があるか、確認したかったけど話を続ける勇気はない。
だって、赤葦くんって感情が読めなくて怖い。

まぁ、木兎が迷惑掛けてて放っておけない、ってのは肯定の意味だと思っておこう。

思い出したように、その根元を眺めると、完全にいじけていた。
床に座り込んで、指先でフローリングにのの字を書いている。

木兎がこんなに落ち込む所を見たのは初めての事で。
どうすれば良いか分からずにいると、大きな溜め息が聞こえた。
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