第3章 歓迎会
部屋に戻って持ってきた袋を開けていく。
中身はカジュアル系の物が多くて安心した。
ネタ的に驚くぐらいのセクシードレスとか入ってたらどうしよう、とか思っていた。
何着か着て、選んだのは薄手のボーダーニットに七分丈のジーンズ。
それを着たままリビングに戻ると、さっきの雰囲気はなく楽しそうに談笑していた。
「あ、おかえり。…やっぱソレ選んだか。アンタ、ボーダー好きだもんね。似合うじゃん。」
最初に声を掛けてくれた服の送り主は、ちゃっかり私が座っていた椅子で飲み始めていた。
「なんか、今から出掛ける訳じゃないのに着替えるとか変な感じなんだけど。」
真新しい洋服特有の、着なれない感じがして少し動き辛い。
皆のいるテーブルまで寄ると、先程まで自分が飲んでいた缶を取って口を付けた。
「あー…じゃあ、全員揃った所で仕切り直しね。こちら、私の従姉妹のりら。歳は二十歳でー…。」
「それ、さっき黒尾さんがやってました。」
長々と続きそうなきとりちゃんによる私の紹介を月島さんが切った。
「もうメンドイ事は抜きにして飲もーぜー!改めて、カンパーイ!」
こんな時は馬鹿明るい木兎さんが頼りになる。
掛け声を聞いて皆して持っていた飲み物を軽く掲げると、飲み会が再開された。