第33章 episode0
ノートとペンを用意して、クロの前に座る。
「まず、条件だよね。」
「おい。俺はそれでいいって言ってねぇぞ。」
「出来れば、元から私ともクロとも知り合いが良いよね。気楽だし。面接しなくて済むもん。」
クロの反論など聞きもしていない顔をして、ノートにペンを走らせる。
「あのな、その条件だと音駒の先輩ばっかになるだろ。俺が住み辛い。」
「クロの同級生は?」
「俺のタメばっかだと、今度はセンパイが嫌だろ?男だらけになるしな。」
「私、女は嫌だなー。クロに色目使われたらイラつく自信ある。」
「だからって、男ばっかの家に女が1人だけってのは駄目だろ。危機感を持て。」
「クロ、私が女って事に拘るけどさ。…ガリガリのミイラみたいな体型で、身長も並みの男よりデカイ私を‘女’として見る男が、果たしてどれだけいるか…。」
「あー…。確かに。」
話し合いが言い合いになりそうで、止める為に出した自虐ネタ。
頷かれたのには腹が立ったけど、同居人を探す事に対しては否定するのを止めてくれた。