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第33章 episode0


不意に木兎と目が合う。
何故か満面の笑顔を向けてきた。

「イー顔、するようになったじゃんか。もう、死にそーな顔してねーもん。」

その言葉に、驚いた。
コイツは、私が普通に笑えるようになった事を、まるで自分の事のように喜んでいる。
昔からの友人とかなら、気持ちは分からなくもない。
だけど、私達は会うのも喋るのも2回目。

そんな、私の事を本気で心配してくれていたからこその、喜びよう。

ちょっと強引で、滅茶苦茶なヤツだし。
一応、襲われかけた訳だけど。
なんとなく、信用出来るヤツだと直感的に思った。

「木兎、私と友達になって下さい。」
「…へ?」

つい、口から出たのは小学生みたいな台詞。
木兎は、目を真ん丸くして驚いていた。

流石に、友達の元カノと友達になんのは嫌なのかな。
気にしなさそうだと思ってたのに。

残念だけど、木兎と先に知り合っていたのはクロだから、仕方ないか。
気が合いそうでも、周りの人間関係考えたら、仲良く出来ない場合もあるしね。

「もう、ダチだろ?」

諦めようとした私の耳に届く声。

驚いていたのは、すでに友達だと思ってたのに、私がわざわざ申し入れたからか。

偶々2回会ったくらいで友達だと普通言わない。
よくて、知り合いである。

木兎は、私の予想の上をいく男だと知った。

その木兎と飲む酒は楽しくて、ついつい飲み過ぎ、気付けば深夜。
また飲もうか、なんて約束して電話番号を交換した。
今回は木兎も潰れなかったから、別々にタクシーで帰宅。

帰った家には、誰もいなくて。
騒がしい声を聞いてた後には、その静かさが辛い。

誰かと話したくて携帯を取り出すけど、クロはバイト中だから電話なんか出来ない。
迷っている内に携帯を握り締めたまま眠ってしまった。
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